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5月2日(月)、WAT 2016 世界のアニメーションシアターのトークイベントのゲストとして、株式会社ニューディアー 代表の土居伸彰さんを下北沢トリウッドにお招きしました。(写真 右)
土居さん写真1

土居さんは、東京大学大学院在学中からアート系・インディペンデント系アニメーション界で最も注目される研究者、評論家、キュレーターでしたが、ニューディアー社を昨年設立し、本格的にインディペンデント映画の配給に乗り出しました。
旗揚げとして、今年オスカーにノミネートされたブラジルの長編アニメーション映画『父を探して』を全国公開中。5月には「明日の世界 ドン・ハーツフェルト作品集」公開も控えています。

土居さんは東京生まれ、東京育ち。東京大学教養学部地域文化研究科ロシア東欧科を卒業した後、同大学の大学院でアニメーションについて博士論文を書いて博士課程を修了したという経歴の持ち主。東大卒といえば、官僚、政治家、法曹とお堅いイメージがつきまとい、アニメーションとは意外です。きっかけを伺うと、ロシア語の授業で見たユーリ・ノルシュテイン監督(1941年~)のショートアニメーションに衝撃を受けたのだそうです。以来、ノルシュテイン作品、さらに世界のショートアニメーションの研究に傾注、内外のアニメーション・フェスティバルに足繁く通い、人脈を広げてきました。
学生時代から情報発信に長けていて、2006年にはアニメーション作家の山村浩二さんたちとAnimations: Creators & Critics(アニメーションズ)を立ち上げ、新旧アニメーション作家・監督の紹介や作品評論を展開。2010年には、(当時の)若手アニメーション作家らとDVDレーベルCALF(カーフ)を設立。新しいアニメーションの制作と配給の確立を目指しました。2014年には、新しいアニメーション・フェスティバルと銘打った「GEORAMA」(ジオラマ)を始めました。

大学院卒業と同時に創業した「ニューディアー(New Deer)」の由来の尋ねると、「けっこう単純」で、土居さんのイニシャルNとDそのまま。前身であるCALFが子牛だったので、動物つながりのDeer(鹿)。シカの角のようにネットワークを広げ、新しい流通のスタイルを目指すという志も込められています。
(わたしは、土居さんの印象にぴったりな、日本語にすると同じ音になる「Dear(親愛な)」かと、当初思っていましたが)
CALFが行なっていた「GEORAMA」などのイベント開催などは、ニューディアーが引き継ぎました

WAT 2016で印象に残る作品として、ジャンシャルル・エムボティマロロ監督の『触感のダンス』(2014年、フランス/スイス)を挙げてくれました。
監督もダンサーで、舞台人の身体表現とアニメーションの親和性が良いとのこと。「エムボティマロロ監督は、ヨーロッパのアニメーション作家・監督としては、まだ数少ないアフリカ系」であるとの指摘も。欧米育ちのアフリカ系監督やアフリカでアニメーション教育を受けた作り手たちの活躍を予感させます。

土居さんはWAT 2016の10作品のうち9本は国際映画祭などで見ていましたが、カヴ・ブゥーロン監督の『アフガニスタン―戦場の友情』(2014年、デンマーク)はご存じでなく、できたてホヤホヤの日本語字幕版を直前に見てもらいました。
アフガニスタン―戦場の友情』の入ったBプログラムには「作り手のドキュメンタリー性がある」と。土居さんは予てからドキュメンタリーとアニメーションの相性の良さを研究、評論されていて、「アニメーションは普通であれば共有できない個人レベルでの体験を作品世界として作れる」こと、また「抽象化するというその特性から観客は遠い経験を身近に感じる」ことができると、ドキュメンテーションにも話は及びました。

日本出身の桑畑かほる監督とは年齢が同じということもあって、カナダのオタワ国際アニメーション・フェスティバルで親しくなったそうです。米ボルティモアの二人の自宅兼スタジオに招かれ、『ビトイーン・タイムズ』(2014年、アメリカ/オランダ)の制作も見学したそうです。

ノルシュテインさんという「自分のロジックで立とうとする人」、その「姿勢のある作品」に出会ったことで、土居さんは今日の生き方を選ばれました。「個性を持つアニメーション」をもっと日本に紹介し、「道を切り開く、たくましい人」のインディペンデントな生き方を応援していきたいそうです。
ニューディアーは単に配給をするだけでなく、インディペンデントな作家を見出し、「つなげる仕事」をしていきたいとか。
日本とASEAN諸国のインディペンデント・アニメーション作家たちによる交流プロジェクト「ANIME-ASEAN」(国際交流基金アジアセンター助成事業)の受け入れをされ、シンガポールとインドネシアのアニメーション作家と共に、「イメージフォーラム・フェスティバル2016」での東京を皮切りに、山口、札幌、長野を巡回するそうです。
新千歳空港国際アニメーション映画祭のフェスティバルディレクターでもあり、土居さんの活躍から目が離せません。
土居さん、トークイベントで興味あるお話を聞かせていただき、ありがとうございました!          (オフィスH 伊藤裕美)

WAT 2016 下北沢トリウッド トークイベントの予定
■ 5月7日(土) 21時の回終了後 ゲスト:大高健志氏(株式会社MotionGallery 代表取締役)
■ 5月14日(土) 21時の回終了後 ゲスト:(編みメーター、白百合女子大学人間総合学部児童文化学科講師(創作文化研究、アニメーション制作)

WAT 2016 世界のアニメーションシアター>>

土居伸彰さんの関連サイト:
ニューディアー>> http://newdeer.net/
『父を探して』>> http://newdeer.net/sagashite/
「明日の世界 ドン・ハーツフェルト作品集」>> http://newdeer.net/tomorrow/
「ユーリー・ノルシュテインの仕事」(Comic Box社)>> http://www.comicbox.co.jp/pub/norbook/index.shtml
「ユーリ・ノルシュテイン作品集 -New Animation Animation-」>> http://www.geneon-ent.co.jp/anime/NAA/contents/hp0004/index00020000.html
Animations: Creators & Critics>> http://www.animations-cc.net/
CALF>> http://calf.jp/
GEORAMA>> http://georama.jp/
GEORAMA 2016>> http://newdeer.net/georama/
本気でインディペンデントアニメで生きてゆく!新会社ニューディアーが仕掛ける究極のアニメーションイベントがやってくる!土居伸彰インタビュー!(white screen)>> http://white-screen.jp/?p=72204
イメージフォーラム・フェスティバル2016>> http://imageforumfestival.com/2016/
ANIME-ASEAN>> http://newdeer.net/project/anime-asean
新千歳空港国際アニメーション映画祭>> http://airport-anifes.jp/


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