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5月14日、WAT 2016 世界のアニメーションシアター上映中の下北沢トリウッドに、編みメーション作家 やたみほさんをお迎えしてトークイベントをしました(写真 右)。
やたさん1

余談ですが、前の仕事から直行しようと急いだ、わたし。小田急線が代々木公園駅で、想定外の時間調整!下北沢駅では地下3Fのホームから階段を駆け上がり・・・這う這うの体でトリウッドに滑り込みました。(小田急線ホーム、地下3Fなんてもんじゃないですよね、宝塚劇場のような大階段!!)
先に着いていらした、ゲストのやたさんをすっかりお待たせしてしまいました。


トークは、やたさんの自己紹介で始まり、編みメーションの代表作4本の上映。
インディペンデントで、CM映像制作や絵本の作家として活躍しながら、母校の白百合女子大学人間総合学部児童文化学科で、創作文化研究、アニメーション制作の講師をされているやたさん。
白百合女子大とアニメーション制作・・・意外だったのですが、童話・児童文学の作家や児童・幼児教育などを志す学生60人ほどが学ぶコースなのだそうです。美術大学のアニメーションコースと異なり、絵を描くというより、物語の考案を得意とする学生さんが多いとか。

やたさんも大学時代には童話作家を目指されたお一人。日本に紹介される前に、英国のサマーキャンプで見た『ウォレスとグルミット』がアニメーションに興味を持つきっかけだったそうです。5月2日のトークゲスト、土居伸彰さんも大学時代に見たユーリ・ノルシュテイン監督のショートアニメーションがきっかけを作ったとおっしゃっていましたが、まさに“人生を変える映画”ですね。
また横道に逸れますが、WAT 2016で上映中の『真逆のふたり』は、『ウォレスとグルミット』の共同監督ニック・パークさんがアニメーションを学ばれたNFTS(National Film & Television School、英国国立フィルム映画学校)で、アメリカ出身のティモシー・レッカートさんが制作されました。NFTSは世界のアニメーション界をけん引する監督・作家を輩出しています。
『真逆のふたり』の詳しい紹介>>

大学を卒業され、出版社で働き始めたやたさんですが、大学の恩師で児童文学作家の舟崎克彦さんの誘いで「風倶楽部」に参加するようになり、アニメーション作家の山村浩二さんの下でアニメーション制作を学んだのだそうです。(やたさんのブログ「風展'15~本の風景~ 恩師・舟崎克彦先生を想う」より
山村さんとの出会いは、それから20年後、やたさんの夢の結実へつながります。
昨年8月に『けいとのようせい ニットとウール』(アニメーション:やたみほ、音楽:柳下美恵)がNHK Eテレのアニメーション番組「プチプチアニメ」で放送されたのです。
「プチプチアニメ」開始前の番組「プチクレイ」で山村さんがクレイアニメーション(粘土製オブジェクトなどのコマ撮り)を制作されていて、やたさんの憧れだったそうです。(NHKアーカイブズ「ヤマムラアニメーション」

代表作の『パンのまち』(2006年)、『Kni-Train』(2009年)、『フィルムマフラー1』(2013年)、『フィルムマフラー2』(2013年)を上映しました(一部ダイジェスト版)。
『パンのまち』は「編みメーション」の流れを作った作品です。
アニメーション作家として仕事を始めたやたさんが、私鉄の「車内マナー」を啓発する車内広告アニメーションを制作。それを見た、声優・ナレーターの和田カヨさんが、やださんの“掲示板”に書き込みをして、パン好きの二人が「パンの歌を作ろう!」と意気投合。和田さんの作詞と歌に、やたさんがアニメーションして、『パンのまち』が誕生しました。

わたしは2008年に、やたさんの自宅兼アトリエにお邪魔しました。女性講談師の日向ひまわりさんの『ひまわりの種』を制作されていた頃です。(オフィスHのブログ「編みメーター・やたみほさん」
今回は上映しませんでしたが、このアニメーションもやたさんの豊かな友だちの輪から生まれたとお聞きしました。

やたさんの創作、人のつながりは、まるで映画のフィルムのようにつながっていきます。
和田さんの紹介で、活動写真弁士の片岡一郎さんの上映会へ。そこで見た村田安司監督のサイレント映画『太郎さんの汽車』(1929年、アニメーションと実写の児童向け映画)を編みメーションにしたい!と思い立ったのだそうです。サイレント映画への興味の始まりです。
2009年に『Kni-Train』誕生。片岡さんとのすてきなコラボも続き、やたさんの展覧会で片岡さんが弁士をなさることもあるそうです。
「フィルムマフラー~恋の急展開~」活動写真ライブ>> 

やたさん3_芸能往来より
写真 芸能往来 演者に訊く 2012年4月 ゲスト「編みメーター・やたみほ」より

編み物が得意というやたさんは、「編み物の特徴を活かすアニメーション」を考えます。
毛糸やフェルトを用いたアニメーションは他の作家も作っているので、やたさん独自のものを目指したのですね。
サイレント映画への興味から「フィルム=細長い=マフラー」と連想し、「Film Muffler(フィルムマフラー)」を誕生させました。
またまた片岡さんとの縁で、サイレント映画伴奏者、ピアニストの柳下美恵さんと知り合いに。
2013年に、シリーズ最初の作品、チャーリー・チャップリンをモデルにした『フィルムマフラー1』。第2作『フィルムマフラー2~恋の急展開~』と連作。3作目『フィルムマフラー3~Thinking of the moon~』は、サイレント映画「御誂治郎吉格子」(おあつらえじろきちこうし)の最後の台詞に刺激を受けて和風になりました。いずれ作品にも、柳下さんが自ら作曲した曲をピアノ伴奏しています。
柳下さんもいらしていて、急きょサイレント映画のピアノ伴奏の解説などしてくださいました。
柳下さんも、やたさん同様に活発な活動をされていて、渋谷アップリンクでは2月~7月第3金曜日にサイレント映画+ピアノ伴奏の「柳下美恵のピアノdeシネマ2016」を、今月(5月21日~27日)は横浜ジャック&ベティで『風 The Wind』上映のピアノ伴奏をするそうです。
やたさん4 フィルムマフラーのシール
『フィルムマフラー2~恋の急展開~』のシール。実物の毛糸編みマフラーは2mを超します。もちろんマフラーとしても使えます!
下の写真の中央でお見せしているのが実物です。このシールは、やたさんのご厚意で参観のお客さまへプレゼントされました。

やたさんのお話は、進行中の最新作『フィルムマフラー アリスシリーズ』へ。
サイレント映画『不思議の国のアリス』を、「最初から最後まで、シーン毎にマフラーにする」という構想。12コマを1本のマフラーにしてループ映像に。アリスの物語に沿ったマフラーを何本も編み込んでいくのだそうです。
1本2mを超すマフラーをお持ちいただき、お客さまにも触っていただきました。また、アニメーションの絵コンテの代わりになる、編み目のコマの設計図やアイデアなどを書きこんだ英語のノートも見せていただきました。
編み目をひとつでも間違えると、動きが乱れ、やり直しなるという緻密で、根気のいる作業です。
プチプチアニメ『けいとのようせい ニットとウール』は5分のアニメーションを半年掛けて制作。『フィルムマフラー アリスシリーズ』の完成が待ち遠しいですね。
やたさん2_日南田さん撮影写真
クレヨンアーティスト 日南田淳子さん撮影)

最後にWAT 2016で好きな作品を伺ったところ、マウロ・カラーロ監督の『サンティアゴ巡礼』を挙げられました。
「色彩やキャラクターも良いのですが、ハラハラドキドキの冒険物というより、内面的な触れ合いと成長物語が好き」とのこと。人との触れ合いを感じる、旅番組も好んでご覧になるそうです。
パスポートの期限が切れるほど、海外旅行はしていないそうですが、『サンティアゴ巡礼』でフランスからスペインへと続く、のどかで美しい巡礼路を巡った気分を味わったことでしょう。

お二人の愛児を育てながら、独自の編みメーションを創作するやたさん、子どもたちへの愛に満ちたアニメーションをこれからも作り続けてください。応援しています! (オフィスH 伊藤裕美)

やたみほさんの関連サイト
YATAANIMATION>>
YouTube Yatamimation>>
芸能往来 演者に訊く:片岡一郎さんが聞き手で、やたさんが編みメーションを語っています(2012年4月)>>
編みメーション紹介(学研キッズネット)>>

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